【CyberAgent 3D Academy vol.03】栗田唯さんのワークショップ行ってみた【絵描きに刺さる話】

【CyberAgent 3D Academy vol.03】栗田唯さんのワークショップ行ってみた【絵描きに刺さる話】

渋谷にあるサイバーエージェントのビルAbemaTowersでストーリーアーティストの栗田唯さんのセミナーがありました。先日の下北沢B&Bでのトークショーのお話が面白かったので、今日はゲームもアニメもよくわからない私でしたが、何か学びがあるのではと思い参加してみました。早速、忘備録がわりに記事にします。

CyberAgent 3D Academy vol.03~ストーリーアーティストの経験から学ぶ! 「らくがきアイディア生み出し法」/ 栗田唯~

セミナー概要

日時:8/2(金) 19:00〜

参加費:無料

テーマ:ストーリーアーティストの経験から学ぶ! 「らくがきアイディア生み出し法」

講師:ストーリーアーティスト 栗田唯さん

場所:株式会社サイバーエージェント AbemaTowers 10F セミナールームC
〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町40-1 AbemaTowers10F

タイムスケジュール

19:00-19:30 受付
19:30-21:30 栗田唯さん講演
21:30-23:00 懇親会

ストーリーアーティスト 栗田唯さんのご紹介

普段、栗田さんが講師をされているAnimationAidのプロフィールページです。

セミナー参加のきっかけ

先日、下北沢B&Bで開催されたトークショーで聞いた唯さんの熱いお話が面白くて今回のセミナーを申し込みました。

私はアニメもゲームも詳しくないですが、それでもジブリとピクサーとディズニーの王道アニメは欠かさず見ます。そんな温度感の人でもセミナーに参加してもいいのか、正直場違いかもって思いましたが好奇心の方が優ったので参加してみました。

印象に残った話

唯さんが経験して感じたことがテーマ

前回のトークショーでもそうだったのですが、唯さんのお話は、『テクニックや知識、スキルの話ではなく唯さんが感じたこと』をテーマにお話されています。

感じた事というコンテンツはその人でないと話せないオリジナリティのあるものなので、出かけて行って聞く価値があると思います。自分の知らぬ世界を経験した方のお話を聞くことは、濃厚に凝縮されたエキスをいただくようなものですよね。

ルールとクリエイティブの間にエンターテイメントがある

万人に受け入れられるコンテンツとは何かという事の答えになりそうなヒントが隠されたお話でした。

ルール(物理、原理、パース、アナトミー、アーキテクチャー)とクリエイティブ(パッション、フィーリング、アート、ファンタジー)の中間にあるのがエンターテイメントで、それが実現出来ているのがディズニーやピクサーだというお話。

確かに世界中の幅広い年齢層に支持されているコンテンツは、そこまで多くはありません。マニアックな作品もアート寄りの作品もそれぞれ価値がありますし、ファンもいると思いますが、難しく考えなくても素直に誰でもいいと思えるコンテンツを作る事って結構難しいのではないかと思います。

しっかりとしたルールで納得させつつも、パッションのあるクリエイティブで感動させるから誰にでも受けるのだという趣旨の言葉は、すごいヒントになりました。

ルールもクリエイティブ、どちらの要素も必要でバランスが大事だとわかりました。これから何かを作る際の基準にしたいと思います。

ストーリーアーティストの一日

唯さんがアメリカのスタジオで働いていた頃の『ストーリーアーティストの一日』というスライドショーが興味深かったです。アメリカの制作環境は、とても素晴らしいなと感じました。

本当の意味での自由かつ、遊んでいるように真面目に仕事に取り組んでいる。エンターテイメントを生み出す環境としては最高なのではないでしょうか。

YouTubeをリサーチして吸収したことをアウトプットに活かすこともあるそう。

大衆に受ける作品を作るには、「お約束」の要素を外さないというルールも必要という話は、覚えておきたいです。納得のいく「これこれ」感って必要なんだな。汎用性のある概念でした。

 

きっちり仕事を終えてスタジオの仲間と遊びに行ったり楽しそうです。チームワークの元ですね。

遊びの中にもクリエイティブの種みたいなものが隠れていて、いつ花が咲くかわからないんだなあ。

経験したことに無駄なことは、何ひとつないんだと思えました。実際に自分で経験しないと出せないアイデアがあるという言葉には納得しました。

見たもの感じたもの全てが経験値として蓄積されて、いつか作品の中に現れてくるなら、毎日どう過ごすかは本当に大事。全力で楽しんで、学んで、表現して。そんな時間を過ごしていこうと思います。

わたしもブログで一日の過ごし方について書いた記事があるのですが、生活自体をちょっと見直そうと思いました。

自分なりのゴールを決めて逆算して、足りないこと必要なことを自分で自分にカリキュラムを組む感じにしたい。今、達成したい目標があるのですが、時々高い山すぎて登れるか不安に感じてしまうことがあります。でも、世の中には一足飛びに実現できることってほとんどないから、小さな小さな積み重ねの力を過小評価しない。むしろ重視する。そんな気持ちで時間を重ねたいです。

 

唯さん名言集

名言がたくさん飛び出したのでメモしました。短い文章は栗田さんの言葉そのものですが、少し長い言葉は要約になります。悪しからず。

自分の伝えたいことを作りたいものに乗せると作品になる。

その作品で世界が救える。

自分の感じた事でしか表現はできない。感じたことに正直になること。本音で話すこと。

感じることができるのは才能。

 

感じることは宝物(ギフト)

 

 

まず感動できる心があること自体が宝だという言葉が素敵だと思いました。

宝物だからそのまましまっておいてもいいけれども、作品として昇華させていくのが表現をする仕事の人の性だなと感じます。

わたしはアニメもゲームも全く門外漢ですが、唯さんのおっしゃりたいことはとてもよくわかりました。

 

楽しいことやうれしいことの他に、怒りや理不尽や悲しみなどマイナスに捉えられがちな感情も作品に昇華していく。

表現することを仕事にしようと思ったら忘れたらいけないことだと思います。

 

ふと、わたしが最初に絵を習っていた画家の先生の言葉を思い出しました。

「美術に携わって生きるのであれば、美しく生きること」

ちょっと共通していると思います。暴力や悪意ではなくても武器になるものがあります。

絶対的な美しさや強さというものは、犯し難く揺らぎにくいものです。

世の中の理不尽に対してどう処するか。表現を目指す人にとっては心に止めておくべきだと感じました。

 

スクリーンディレクションについて

映画の画面の設計がここまでロジカルなものだと知りませんでした。

スクリーンディレクションという言葉自体初めて聞いたわたしですが、話に引き込まれました。

 

『アナ雪』を題材にどうして、主人公やサブキャラはなぜこちらを向いてるのか。また移動していくのか。というようなお話 。『アナ雪』をこんなに分析して見たことなかったです。

わたしはミュージカル映画や舞台が大好きなので、イディナ・メンゼルの歌声を聞くためだけに『アナ雪』を見ていました。でも、こんなに歌の世界に没頭できるのは、絵の設計が完璧だからという唯さんの話は目から鱗でした。そっか、物語の中に没入していけるのはそういうことなんだ。すごい話聞いたと思いました。

一枚の絵にも効果的にストーリーや感情を感じさせるために構図を考えることが必要だったりします。アニメや映画のような動画の場合は、その一コマ一コマの連続で成り立っているわけですから、流れが生まれます。

めちゃくちゃ面白い話でした。感動を表現する語彙が見つからなくて残念ですが、これから映画を観るときは、1回目は普通に物語の世界に没頭するにしても2回目以降は、もっと構造的に見てみたくなりました。

一枚で完結する絵も動き出しそうな絵を描きたいとしたら、参考になる考え方だと思いました。

フィルムスタディを体験

ブレードランナーやトイストーリー、魔女の宅急便、天気の子の1シーンのサムネイルを3分で描いてみるという体験をしました。

小さくメモ書き程度でいいので、必要な要素を入れて人に説明できるメモである必要があります。

映画の画像なので、縦横比が作品によって違うためサムネイルも画面の比率を意識して描きます。

セミナーで描いたものを晒します。

 

うわー。な感じですが。汗出ます。ウッディごめん。キキごめん。そんな感じになっちゃいましたが…。面白い勉強法なので、ぜひ試してみてください。

もっと色々な方が描いたものを見たい方はツイッターで#唯さんセミナーで検索すると色々なアウトプットが観られて面白いです。

実際に描いてみると名作と言われる作品の構図の美しさにあらためて気がついたりします。

本来ならサムネイルがあって、そのあとで映画を作っていくわけですが、こんな逆再生みたいな勉強法があるとは知りませんでした。

デザインや絵を学んでいる人は、美術館に行ったり映画を観たりして感性を養うよう指導されることありますよね。でも、学び方の方法論まで具体的に聞くことはあまりないですよね。

それぞれが受けた印象などを無意識レベルで蓄積していくようなわかりにくい学び方になりがちだと思うんです。インプットしたままになりがちだし、ためになってる実感が湧かないとサボりたくなるし。

でも、感覚で受けとったものにもロジックがあるんですね。実は分析できることが多い。うーん。学び方が変わりそうです。

学校だと名画を模写したりすることがありますよね。作者の制作フローを追体験するときに何か掴めるものがあるってことなのかと気がつきました。

なんでも、見てるだけと実際にやってみるでは得られるものに大きな差があります。わかったような気にならないで、新鮮な気持ちで、何事も取り組んで見ることは大事ですね。

「らくがきアイディア生み出し法」セミナーまとめ

らくがきみたいな小さな自分しかわからなメモ書き、走り書きのアイデアを逃さず掴んで、そこから最終的に1つの作品になっていくという壮大なお話でした。

たまたま、セミナー当日は唯さんは体調があまりよくなさそうでしたが、それを差し引いても熱くて感動するお話。わたしも熱量のある人間になりたいと思います。少なくとも無感動のままでは、何も作れない。それは徹底したい。

感動出来る自分。感動できる体験をする。動く。感じる。記録する。

イラストを描くときに活かしたいと思った唯さんのお話から得たヒント

  • ふと思い浮かんだイメージは、すぐにメモする
  • そのイメージを表現するための資料集めは念入りにする
  • 表現したいものに近づけるために妥協しない

すごくいいお話でした。セミナー当日は体調不良にも関わらず、熱いお話を伝えようとしてくださっていた唯さん。

本当にありがとうございました。

今回のセミナー受講のきっかけとなったトークショーについての記事はこちらです。

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