【Tooセミナー】『design surf seminar 2019』参加レビュー

【Tooセミナー】『design surf seminar 2019』参加レビュー

株式会社Too主催のデザインセミナーに参加して来ました。「デザインの向こう側にあるもの」を探るというテーマで行われたセミナー。たくさんのセッションがあってどれを受講しようか迷いました。今回私が受講したセミナーのみの断片レビューですがレポートします。

『design surf seminar 2019- デザインの向こう側にあるもの – 』セミナー概要

日時:2019年10月18日(金)

12:20 – 19:30(受付開始11:30/交流会 18:00 – 19:30)

会場:虎ノ門ヒルズフォーラム 5F 東京都港区虎ノ門1-23-3 虎ノ門ヒルズ森タワー

定員:各回150名

受講料:無料(事前予約制)

主催:株式会社Too

株式会社Too主催の『design surf seminar』は今年で4回目になるセミナーです。今年100周年というTooはデザインに関わる人には馴染み深い企業ですよね。デザインとビジネスの関係について勉強になるセッションが多数用意されていました。

デザインにまつわる11種類のテーマのセッションがありました。セミナー会場が3つあり同じ時間帯に複数のセミナーがあるので、時間が被っているとどちらかを選ぶ必要があります。

また、ロビーでは展示コーナーや企業ブースもあり、セッションの合間に色々情報収集することも可能です。Adobe  Frescoやコピックのブースがありました。

会場は、虎ノ門ヒルズで定員は150名というなかなか大規模な会です。業界のキーマンから最前線の話を聞くことができるセミナーとあって大変活況で満席に近い状態でした。

私が参加したセッション

1. ICONIC BRANDING/佐藤可士和 氏

2.[テクニカルセミナ ー] Adobe Creative Cloud Tips 50分一本勝負!/株式会社Too トレーニングセンターDesi

3.みらいのふつうをつくるために/パナソニック株式会社

4.デザイナーは絶滅危惧種か?/株式会社GKデザイン機構

5.世の中の体温を上げる/株式会社スマイルズ

たくさんあるセッションから、興味のあるもの、知りたいことなどを軸にセッションを選んでみました。

1.「ICONIC BRANDING」

講師:佐藤 可士和 氏/クリエイティブディレクター 慶応義塾大学特別招聘教授

 

クリエーティブディレクターの佐藤可士和さんのセッション。ユニクロやセブン&アイのロゴ、最近では空間デザインも多く手がけられている方です。まさに第一線でお仕事されている方ですので、どのような思考法でお仕事されているのかはとても興味がありました。

「ICONIC BRANDING」というテーマでアイコンを軸にロゴ、プロダクト、空間、建築、街、方法論を展開していくというデザインの考え方のお話でした。

削ぎ落とし、研ぎ澄ますという手法で複雑な世の中を端的に表すのが仕事という言葉が心に残りました。

概念的なお話がメインでしたが、デザインというのは考え方や発想を整理するという側面があり、単なる見た目だけの問題ではないという点は、世の中にもっと浸透して行けばデザインの地位は向上するように感じました。

グラフィックから空間や建築系のお仕事にシフトしているような印象も受けましたが、垣根がないことで得られることも多いと思うデザインの仕事の理想形を見た気がします。

クライアントと協働で発想をまとめ上げた幼稚園の設計の話が印象的でした。

建物を変えたら、取材もされて拡散されることも多くなり、結果的に園児や職員の獲得が楽になったそうです。建物が問題解決に繋がるという面白い話でした。

 

2.テクニカルセミナー「Adobe Creative Cloud Tips 50分一本勝負!」

イベント主催のTooによるAdobe CCの活用法セミナーは現場の作業効率アップに役立つTipsセミナーとあって楽しみにしていました。

多機能になったがゆえに使いこなし切れているとは言い難いAdobe CC。アプリの進化と共に新しいことはどんどん吸収していかないともったいないですよね。アプリによってはアップデートが頻繁でついていくのが大変なアプリもあります。

50分で様々なアプリについてざっと紹介する形でしたので、1つ1つはさらっとした感じでしたが、その中でも気になる情報を聞きましたので共有します。

個人的にヒットだったのは、IndesignでQRコードを簡単に生成出来ることです。今までわたしはWebのQRコードの生成ツールを使っていましたが、色を変えるのが難しかったり、ビットマップの画像データなので、印刷する際に画像が荒れたりすることがあって時々困ることもありました。

IndesignでQRコードを生成するとベクトルデータで生成されるために拡大縮小が問題なく出来て、色変えも自由です。もっと早く知りたかった。やったことがない方がいたら試してみてください。組版だけではないIndesignの意外な使い方でした。

 

また、プロダクト系、パッケージ系の方が活用していると思われる3DソフトのDimension(ディメンション)もかなり進化していて驚きました。

大昔からあったソフトですが、お世辞にも実用に耐える感じではありませんでした。私も昔、立体的なロゴを作ったりするのに仕事で使っていたこともありますが、当時のマシンスペックでは負担でしかなかった印象でしたのであまりいい思い出がなく、長らくいじることがありませんでした。

しかし、今回Dimensionのデモを見てちょっと使ってみたくなりました。

Adobe SenseiというAIがサポートしてくれるおかげで、自動化されている部分が増えて、一瞬で仕事が片付く印象。うーん。すごいです。

セミナーのデモでは、カフェの紙コップにロゴを貼り付けた3Dのモデルを実写の背景写真の上に自動的に自然になじませるような作業をしていました。

プレゼン資料を作るのには便利そうですよね。ただ単にロゴのみでプレゼンするよりも、使用シチュエーションを想定した画像で見せると説得力が上がりますよね。機会があればぜひ使ってみたい機能です。

 

3.「みらいのふつうをつくるために」

講師:臼井 重雄 氏/パナソニック株式会社 デザイン本部 本部長(兼)アプライアンス社 デザインセンター 所長

 

パナソニックのデザイン戦略についてのセミナーでした。

パナソニックのデザイン室は現在京都にあるそうです。

「伝統工芸は日本のものづくりの原点である」という言葉が創業者の松下幸之助さんの言葉にあるそうです。創業者の理念を守りつつ改革もしているのだと思いました。

 

パナソニックはデザインの価値を高めることで、生き残りや差別化を図ろうとしています。

とは言え、奇をてらったことや、技術に寄りすぎたToo muchなデザインではなく、あたりまえやふつうという概念を徹底して焼き直すという地道な作業に基づいたデザインをパナソニックではやろうとしているのだとわかりました。

消費者目線で言うと、本当に欲しいものに出会えそうで期待が持てます。

 

4.「デザイナーは絶滅危惧種か?」

講師:田中 一雄 氏/株式会社GKデザイン機構 代表取締役社長

 

こちらも、あのGKデザインのセミナーとあって即決で参加を申し込みました。日本のデザイン界を牽引する企業のデザイン概論。なかなかお話を聞く機会はありませんから貴重な経験になりました。

なかなかセンセーショナルなタイトルのセッションですが、気になりますよね。

結論から言うとAIが発達する未来においても、人に接する仕事や創造性が求められる仕事はAIに置きかわりにくいと言うデータがあり、デザイナーや画家、工業デザイナーは残るのではないかと言う予測は、安心できるようでもあり、AIでもできるレベルの仕事ではいけないと言う戒めでもあります。

デザイン思考やデザイン経営の話がメインでした。デザインに注力している企業は成長していると言うデータが物語るように、デザインは単なる見てくれの問題だけではなく、新しい価値を作り出す力を持っていると思います。

世の中の問題をデザインの力で解決することに取り組んできたGKデザインらしいテーマのお話でした。

 

5.「世の中の体温を上げる」

講師:遠山 正道 氏/株式会社スマイルズ 代表取締役社長

 

株式会社スマイルズと聞いてピンとこない方も「Soup Stock Tokyo」の会社というとお分かりになるかと思います。受講前は、店舗のロゴや店舗の空間デザインのお話がメインかと思っていましたが、なかなか面白いお話を聞くことが出来てお話に引き込まれました。

 

頼まれたことをやるだけだと「作業」

頼まれてもいない仕事で人生を作る

 

と言う言葉が心に残りました。

 

他にも心に刺さる言葉がたくさんのセッションでした。説明がつけられないような熱い気持ちで仕事に取り組むと世の中も熱くなるよというメッセージだったと思います。

ブログやSNSをやられているようなのでじっくり読んでみたいと思いました。

 

ブログ

 

アーティスト支援の活動もされていて、アプリもあります。

 

『design surf seminar 2019 』まとめ

全体を通して感じたことは、最近漠然と感じていたデザインという領域が拡大している感覚がはっきりと認識されたということです。

デザインというと色や形を決めるものというのが一般的な印象だと思いますが、最近はデザインという解釈はどんどん拡大していて、従来のいわゆるデザイナー以外もデザイン経営やデザイン思考という言葉と共にデザインに関わる時代となりました。

これからのデザイナーに求められるのは、単なる体裁を整えることに留まらず、思考や認識を整理することや問題の発見と解決能力など考える力が重要になっていると感じました。

今回のスピーカーのみなさんがそれぞれお話になっていることは、切り口もテーマも違いましたが、共通していると感じた点は、まさに今のデザインのありようなのだと感じることが出来ました。

一個人の小さな仕事にも落とし込めることがきっとあるはずです。

 

 

design surf seminar 2019専用Webサイト

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