JR池袋駅の新旧スタンプに描かれているモチーフを探して、お散歩しながらスタンプのデザインを検証します。今回は池袋。巨大ターミナル駅はキャラクターをつかむのが難しい。ということで池袋のMaaS『IKE BUS イケバス』に乗ってざっくりとエリアを巡回しました。
JR池袋駅の新旧駅スタンプ
【旧デザイン】鬼子母神とすすきみみずく
池袋駅の旧スタンプ
鬼子母神(きしぼじん)は池袋駅東口から10分ほど歩いた所にある静かな神社。
鬼子母神の鬼の文字。本来ならツノがないのが正式です。パソコンで表示されないために普通の鬼で表記されていることがほとんどですが、スタンプをご覧ください。ちゃんとツノがないんです。これが正解です。
なんでも、鬼子母神は人の子どもを喰う鬼だったのが改心して神になったからツノが取れたんだとか。なるほど。
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スタンプの左下のかわいい鳥。これなんだかわかりますか?すすきみみずくという郷土玩具。まん丸い目がかわいいでしょ。
言葉の通りすすきの穂で作られていて見た目も羽毛のふわふわ感が出ています。子育ての神様として有名な鬼子母神の守り神です。
主に作り手は高齢者で担われていましたが最後の職人さんが廃業。
そこで鬼子母神近くにある法明寺の住職が雑司が谷すすきみみずく保存会を立ち上げて、伝承につとめているそうです。通常であれば、すすきみみずく作り講習会などがあるのですが、しばらくお休みのようです。
すすきみみずく
雑司が谷案内処
鬼子母神の参道途中にある雑司が谷案内処にも立ち寄りました。地域の情報が集まっていたり、2階は展示室になっているこじんまりとした案内処。
偶然でしたが鬼子母神から発想を得て描かれた手塚治虫さんの『白骨船長』という作品の展示をしていました。ラッキーでした。
こちらの漫画はなんとSF漫画。鬼子母神の伝説からSFが生まれるなんて、自由な発想力すぎる。
漫画はファイルに入った状態ですがフルで読むことが可能です。貴重な作品を読むことが出来ました。
そして、手塚ファンにとってはずせないのが、こちらの案内処の裏手にある並木ハウス。一見普通の住宅なんですが、伝説の建物だったんですね。
実は、かのトキワ荘のあと手塚治虫が移り住んだ伝説のアパートなんです。なんと、現在もアパートとして人が住んでいるので中には入れません。普通っぽいですが、有形文化財として登録されているという建物です。
こちらのサイトでは、並木荘の様子をVRで見ることが出来ます。
【新デザイン】池/ふくろう/劇場
池袋駅の新スタンプ
2020年7月8日にリニューアルされた新デザインは、漢字の「池」をベースにふくろうや劇場がモチーフになったデザインです。
池袋は劇場がたくさんある街です。池袋駅西口の東京芸術劇場が有名ですが、新スポットHareza池袋もオープンしました。
【調査】池袋のMaaS『IKE BUS』に乗ってみよう
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池袋で運行中のMaaS『IKE BUS』に乗って池袋エリアを巡回してみました。駅前で最近目立つ赤い可愛いバス!正面から見ると顔に見える10輪駆動の独特なデザイン。ちょこんと乗っかっているイケちゃんというキャラクターが守り神です。
おしゃれなバスのデザイナーは水戸岡 鋭治さん。おおお!
寝姿山ロープウェイ(水戸岡 鋭治さんデザイン)
以前取材のために水戸岡 鋭治さんデザインの下田の寝姿山ロープウェイに乗ったことがあります。写真ではわかりにくいですが、木をふんだんに使った内装で、和洋折衷の豪華列車のような豪華な内装でした。
ロープウェイ同様の美しい内装は、もはやバスとは思えない。『IKE BUS』は車内のインテリアも楽しめる移動手段です。
公式サイトでは運行ルートや時刻表、様々なデータが揃っていますのでご興味ある方はのぞいてみてください。
IKE BUS公式サイト
IKE BUS(イケバス)って何?
『IKE BUS』は池袋の駅周辺を巡回しているバスで2019年11月から運行をはじめました。
通常の路線バスとは違い、狭い範囲をこまめに回っているので、駅前に限定したお出かけの足として便利な存在です。
赤い車体とふくろうのキャラクターが目印のかわいいバスは遠くからでもよく目立ちます。
稼働中のバス10台のうち、1台だけ黄色いIKE BUSがあります。いつも運行している訳ではないそうですが、ラッキーにも黄色いバスにも乗れました。イケちゃんも黄色です。
黄色いバスと赤いバスでは内装も違っていたので、両方乗れたら比べてみてね。
IKE BUS(イケバス)の運賃は?
『IKE BUS』の運賃は、一回200円・一日乗車券が500円です。(子ども・高齢者は半額)
IKE BUS(イケバス)の運行間隔
20分間隔の運行です。1時間に3本なので、行き先によっては歩いた方が早いこともあるかも知れませんが、小さなお子さんがいたり荷物が多い時などは助かりますよね。
朝10時台から夜20時台まで巡回しています。早朝深夜の運行はありません。
IKE BUS(イケバス)の運行ルート
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『IKE BUS』は2つのルートがあります。西口と東口をそれぞれ巡る2つのルートです。
Aルートは駅東口を起点としたコースで東口だけを巡回しています。停留所は9ヶ所です。
Bコースは一部Aコースも含んだ西口も回れる大回りのコースです。停留所は8ヶ所です。
公式のルートマップはこちら
IKE BUSで行ったこんなところ・あんなところ
記事にするにあたり、池袋はよく行く場所なのに決まったところにしか歩いていないことに気がつきました。よく知っている街なようで知らない場所がたくさんありました。
見慣れた街を新鮮な目で街を感じるため旅人気分でIKE BUSに乗った記録をお送りします。
「池袋地名ゆかりの池」碑と豊島区郷土資料館
まずは、池袋の地名の由来を知るスポットに行ってみましょう。
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由来が書いてある史跡の元池袋史跡公園を訪ねました。場所は西口のホテルメトロポリタンの目の前です。
「池袋地名ゆかりの池」碑が立っています。地味な史跡なのでスルーしてしまいますが、これも街の歴史。
池袋の地名の由来は、ズバリ池とふくろう。ひねりなし!でも、池なんてありましたっけ?
なんでも今では枯れてしまった丸池という池の周りにふくろうが住んでいたそうで。
水のある空間が残っていたら、きっと憩いの場になっていたでしょうね。ちょっと残念。
池袋の歴史について詳しく知りたい方は、「池袋地名ゆかりの池」碑のすぐそばに豊島区郷土資料館がおすすめ。
戦後の池袋の街並みのジオラマが見応えあります。(残念ながら写真撮影は不可でした。)
豊島区郷土資料館
住所:東京都豊島区西池袋2丁目37番4号としま産業振興プラザ(IKE・Biz)7階
開館時間:9:00-16:30
休館日:月曜・第3日曜・祝日・年末年始
入館料:無料
自由学園明日館
自由学園明日館(みょうにちかん)は、建築フリークには外せないスポットです。
アメリカ人の建築家フランク・ロイド・ライト設計の建物は見学が可能。
明日館は重要文化財に指定されていますが動態保存という形をとっており、現在もワークショップや結婚式の会場として貸し出しされています。
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建物について詳しく説明を聞きたい人には、14時から1時間ほどの見学ツアーも行われています。
フランク・ロイド・ライトの建築物は日本には数件しかないため大変貴重です。
ライトは帝国ホテルの設計で有名ですが、現在建物は名古屋犬山の博物館明治村内に移築されています。私も一度帝国ホテルを見たさに犬山まで行ったことがあるのですが、圧倒的な存在感に20年以上たった今でも当時の感動が忘れられません。
ライトは空間に合わせて家具や建具も設計したことで知られています。ディティールまで美しい空間を実際に体感してみましょう。
喫茶付きの入館チケットを購入すると、明日館の食堂でお茶することも可能です。
【池袋新名所】Hareza池袋
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池袋の新名所Hareza池袋はシネコンをはじめとする様々なタイプの8つの劇場と飲食店が入った総合施設です。
公園や公共施設も併設されています。施設に華やかさを添えるパブリックアートにも注目です。
これから池袋の新しい顔になっていくのかな。公共施設と人の集まれる広場がある新スポットです。
【激レアミュージアム】豊島ふくろう・みみずく資料館
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豊島ふくろう・みみずく資料館は、南池袋小学校の敷地内にある小さな資料館です。
IKE BUSで一番近い停留所として豊島区役所をあげましたが少しだけ歩きます。ごめんなさい。Bルートのコースで東通りを通るのですが、途中右手に見えると思います。
資料館のことは噂には聞いていましたが、初めて訪問することができました。
というのも平日は学校があるため、土日しかオープンしていないという激レアミュージアム。
さらにお昼時間に一旦閉館するのも要注意です。私は、ぼんやりとお昼休みに行ってしまい、ランチをしてから出直しました。
中には、様々なふくろうにまつわるコレクションが展示してあります。
豊島ふくろう・みみずく資料館
住所:東京都豊島区南池袋3-18-12
開館日:土日のみ
開館時間:10:00〜12:00、13:00〜17:00
https://www.city.toshima.lg.jp/349/bunka/kanko/006337/006351.html
【旅のおみやげ】三原堂の池ぶくろう最中
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ふくろうづくしの一日の締めくくりは、やっぱりおみやげですよね。
昭和12年創業の和菓子屋さん三原堂の池ぶくろう最中を旅のおみやげに買いました。
アマビエバージョンのパッケージがなんともユーモラス。
かわいすぎて食べたらいけないようなビジュアル。
中にはあんこと求肥が入っています。
期間限定の5個入アマビエパッケージは、1,230円(税込) でした。
池袋はまだまだ変化する街
池袋の魅力
- 西と東で違う顔を持つ駅
- 古いものと新しいものが共存している
- アニメなどのポップカルチャーを中心とした再開発に期待
池袋の魅力。今回は悩みました。というのも、エリアが広いだけによくわからない。あえて言うなら、ごちゃ混ぜ感が池袋らしさなのかな。
池袋モンパルナスという芸術村がかつてあったこの地は、アニメを中心としたポップカルチャーの街へと変貌をとげています。
まだまだ変化していきそうな池袋。
IKE BUSの窓から見た池袋は、まるで初めて見る街のように感じました。
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スタンプ一覧はこちら
JR東日本の東京エリアの駅スタンプがリニューアルしました。実際に歩きまわって集めたスタンプです。
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