2019年6月29日にリニューアルオープンした板橋区立美術館。リニューアル第一弾の展示は、板橋区立美術館の代名詞的展示ともいえる『2019イタリア・ボローニャ国際絵本原画展』です。
今年のボローニャ展はじまる
『2019イタリア・ボローニャ国際絵本原画展』概要
会期:2019年6月29日(土)~8月12日(月・祝)
開館時間:9時30分~17時(入館は16時30分まで)
休 館 日:月曜日(7月15日と8月12日は祝日のため開館し、7月16日は休館)
観 覧 料:一般650円、高校・大学生450円、小・中学生200円
*土曜日は小中高校生は無料で観覧できます
*20名以上団体・65歳以上・障がい者割引あり(要証明書)
板橋区立美術館リニューアルオープン初の展示
板橋区立美術館といえば、ボローニャ展。絵本やイラストを制作している人には、毎年待ち遠しい季節ですよね。今年のボローニャ展はリニューアル直後のピカピカの展示室で開催中です。
以前の美術館と比べると白く明るい印象を受けました。きれいになってよみがえりましたね。
入り口入ってすぐラウンジが出来ました。休憩できる椅子や授乳スペースもあるので、小さなお子様連れでも安心ですね。ドリンクの自動販売機もあります。
リターン式のコインロッカーもあります。手荷物を預けてから展示を見ると楽なのでゆっくりと見学出来ますよ。また、荷物で展示物を傷つけることもないので利用することをおすすめします。
パンとコーヒや関連絵本やグッズなどが買えるショップは、少し移動して奥の方になりました。メインエントランスを入って1階の奥へまっすぐに進むと右手にあります。
ボローニャ国際絵本原画展とは
「ボローニャ国際絵本原画展」は、絵本や児童書のためのイラストコンペティションです。新人作家の登竜門としても有名で世界各国のクリエーターが目標とするコンペです。
今年の展示は、2019年のコンクールで入選した作品が展示されています。入選作の絵本の実物も手にとることが出来ますよ。今年は10名の日本人の方が入賞されていました。
関連イベント情報
会期中の絵本関連イベントにも注目です。美術館のセミナールームで開催の関連イベント情報まとめです。
先着100名で事前の申込は不要です。聴講は無料ですので、ご興味ある方は当日直接会場まで余裕を持って行ってください。
講演会「世界にはばたくブックフェア」
2019年6月29日(土)14:00~15:30(通訳あり)
エレナ・パゾーリ(イタリア、ボローニャ・チルドレンズ・ブックフェア プロダクト・マネージャー)
通訳:森泉文美(本展コーディネーター)
講演会「タラブックスと日本人アーティストの絵本づくり」
2019年6月30日(日)14:00~15:30
ギータ・ウォルフ(インド、タラブックス代表)
通訳:森泉文美(本展コーディネーター)
講演会「ぼくの絵本づくり」
2019年7月7日(日)14:00~15:30
ディエゴ・ビアンキ(アルゼンチン、イラストレーター、出版者)
通訳:宇野和美(スペイン語翻訳家)
講演会「2019ボローニャ・チルドレンズ・ブックフェア総復習」
2019年8月11日(日)14:00~15:30
広松由希子(絵本評論家)、松岡希代子(板橋区立美術館館長代理)
テーブルトーク「海外で活躍するボローニャ展入選者に聞く」
いずれも14:00~15:00
2019年7月20日(土)コクマイトヨヒコ(2017年入選者)、宇野和美(スペイン語翻訳家)
2019年7月27日(土)小山友子(2010年入選者)、広松由希子(絵本評論家)
2019年8月3日(土)岡田千晶(2010年入選者)
2019年8月10日(土)miyauni(2016年入選者)
リニューアルオープン記念シンポジウム
「建物から語る板橋区立美術館」
2019年7月13日(土)14:00~16:40
山名善之(東京理科大学教授)、柳学(柳学アーキテクツ)、尾崎文雄(Studio REGALO)、米山大三郎(東京理科大学大学院)、坂本健(板橋区長)、松岡希代子(板橋区立美術館館長代理)
展示の様子をちょっとだけ
今年の作品の全体的な印象は、デジタル作品が多いことです。ほんの数年前はデジタル作品は、マイナーな存在でした。世界的な流れなのかなと感じました。
でも、額縁に展示されている絵は、手描き感というのか絵の具のかすれとか汚れ、にじみみたいなものが楽しかったりします。自分自身デジタル制作なのに、感じてしまうこの矛盾した気持ち。なんなんでしょうか。
会場で上映されているビデオでも、審査員の方のコメントで似たようなことをおっしゃっていたのが印象的でした。
これから出品を考えている人は、逆にアナログ制作すると目立ってアピールできるかもしれないですね。
印象的だった作品
工藤あゆみさんの絵本『はかれないものをはかる』です。工藤あゆみさんは、2019ボローニャ展入選者の中のひとりで、展示のポスターのキービジュアルを手がけている絵本作家さんです。
『はかれないものをはかる』工藤あゆみ 青幻舎 (2018/5/15)
文章が魅力的でした。どのページを開いても言葉が刺さりっぱなしでした。素敵な絵本です。
展示室のカラフルなパントンチェア
展示中の原画の絵本が実際に手にとって読むことができるコーナーがあります。子どもサイズのパントンチェアも並んでいます。
カラフルなパントンチェアに座って絵本を読みましょう。壁に展示されている5枚のイラストが本になるとストーリーが動きはじめます。世界から集まった選ばれし絵本たちがあなたを待ってます。
板橋を皮切りに全国3ヶ所を巡回予定
西宮市大谷記念美術館(兵庫)
8月17日(土)~ 9月23日(月・祝)
石川県七尾美術館(石川)
11月1日(金)~ 12月8日(日)
太田市美術館・図書館(群馬)
12月14日(土)~ 2020年1月19日(日)
アクセス情報
少し不便なところにある代わりに緑豊かで静かな環境なのが魅力の板橋区立美術館。
最寄りの東武東上線下赤塚駅からは徒歩で25分ほどかかるので歩くのであれば、公式サイトにあるお散歩マップを参考に楽しみながら歩くことをおすすめしたいです。
てくてくマップともぐもぐマップがあります。結構楽しい散歩道ですよ。
東京大仏や美味しそうなパン屋さんなどがありますよ。植物園も見どころです。
徒歩の場合
都営三田線「西高島平駅」下車 徒歩約13分
東武東上線「下赤塚駅」、東京メトロ「地下鉄赤塚駅」下車徒歩約25分
路線バス利用の場合(所用時間約10分)
東武東上線「成増駅」北口2番のりば
「(増17)区立美術館経由 高島平操車場」行き「区立美術館」下車
都営三田線「高島平駅」西口2番のりば
「(増17)区立美術館経由 成増駅北口」行き「区立美術館」下車
コミュニティバス「りんりんGO」利用の場合
東武東上線「成増駅」北口、都営三田線「高島平駅」西口より約5分
板橋区立美術館
The Bologna Children’s Book Fair