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【映画で旅するチェンマイ】ゆる心地よい『プール』【イラストルポ】

【映画で旅するチェンマイ】ゆる心地よい『プール』【イラストルポ】

映画で旅してイラストでルポする企画を、勝手にはじめました。今回は、小林聡美さん主演の『プール』。舞台はタイ、チェンマイのゲストハウス。映画に流れるゆったりとした空気感を味わいたい映画です。

『プール』空気感を味わう映画

あいすまみ|映画プールイラストルポ

『プール』はこんな人にオススメの映画です

  • のんびりした旅行気分を味わいたい方
  • 何だか、ちょっと疲れちゃったなという方
  • 建物やインテリアが好きな方
  • しあわせや自由って何なのか考えたい方

映画『プール』には、派手なアクションはありません。淡々と流れる時間と空気を味わう、そんな映画です。

ともすると眠くなるような、しかしながら、ビーチベッドでうたた寝するような心地よさを感じるはず。強烈なメッセージはないけれども、見た後にじんわりと余韻が残る映画だと思います。

どうして題名が『プール』なのか気になりませんか?はっきりした説明は映画にも原作にも描かれていません。

映画に出てくるシンプルな四角い青いプールが象徴しているものは何なのか、自分なりに考えながら映画を見るのもいいかも知れませんね。

ところで映画の舞台チェンマイってどんなところ?

 

映画の舞台となっているチェンマイは、タイ北部にある首都バンコクに次ぐ大都市。

寺院が多く、日本に例えるなら京都・奈良という感じなのかな。歴史的な見所がたくさんありそうです。

タイ北部の食べ物は、特に辛いと聞いたことがあります。

映画に出てくる、プーパットポンカリーという蟹のカレーや、揚げバナナが美味しそう。

市場で麺を食べるシーンに出てくる食卓の上の謎の調味料は、東南アジア旅あるある。辛かったり、甘かったり、見慣れない調味料を自在に操ることが出来ると旅慣れた感じですよね。

私は、タイはプーケットしか行ったことがありません。開発されたビーチリゾートは、旅慣れない人でも過ごしやすいけれども、本当のその国らしさを味わったとは言い難いですよね。パッタイやマッサマンカレーなど、初心者でも食べやすいタイ料理しか知らないので、北部の料理も一度食べてみたい。

次にタイに行くことがあれば、映画のように暮らすようなのんびり旅をしてみたくなりました。

『プール』の見どころ

原作は桜沢エリカさんのコミック

桜沢エリカさん作の映画化を前提として描かれたコミック『プール』が原作です。それぞれの味わいを楽しむ意味でも、機会があれば、ぜひ映画とコミックの両方を楽しんで欲しいです。

というのもコミックの雰囲気がそのまま映画になっているからです。もはや、コミックによる脚本という新しい手法なのかも知れません。

桜沢エリカさんと聞くと、ここで往年の小林聡美ファンならやはり「‼︎」となりますよね。ドラマ『やっぱり猫が好き』のオープニングのイラストは桜沢エリカさん。マニアなら静かに感動のポイントです。

このドラマをご存知ない方に軽くご説明すると、『やっぱり猫が好き』は1980年代後半から放送されていたフジテレビ系列のコメディドラマです。小林聡美、もたいまさこ、室井滋の三姉妹が織りなす日常を面白おかしく描いた作品で、当時大変人気がありました。残念ながらVODでの配信は現在のところないようです。

魅力的な『プール』の出演者

いずれの登場人物も多くを語りません。どうして、ゲストハウスで暮らしているのか、深いことは何もわからないのが、逆に観ている人の想像力を掻き立てます。

この映画は、ちょっと不器用で正直な人たちの物語です。

小林聡美さんと、もたいまさこさんの共演は、もはや定番感があるキャスティングです。お二人が出ているだけで観たいと思うファンは、私だけではないと思います。

もたいまさこさんが演じる役柄は、毎回どことなく怪しいげな不思議な雰囲気が多いのですが、今回の菊子役も多くを語らないのに、すごい存在感。

また、小林聡美ファンなら絶対押さえておきたい映画『めがね』にも出演していた加瀬亮さん演じる市尾は、今回も謎めいたボソッと乾いた感じの存在感がいい味を出していると思います。

この作品がデビュー作とは思えないモデルの伽奈さん。少し屈折したところがある、京子の娘さよを透明感、清涼感を感じる演技でこなしています。

伽奈さんは、同じく小林聡美さん主演の『マザーウォーター』にも出演しているらしいので、近いうちに見てみたいな。

 

映画の舞台が素敵

チェンマイの街並みが旅心をくすぐります。なんてことない市場で買う食材や街角の商店で食べるローカルフード。こういう普通の暮らしに触れる旅って、なんかいいですよね。

物語の冒頭に涅槃像が出てきます。横になった姿の巨大な金色の仏像。おそらく、ストーリーを読み解くヒントじゃないかなと思います。

ゲストハウスの建物やインテリアがとっても素敵です。窓が無い開放感があるリビングは、観ているだけでも風を感じます。真っ白いベッドルームも気持ち良さそうで、何時間でも眠れそうな感じ。

そして、何よりも印象的なのがプールです。芝生の中に四角く切り取られたような空色のプールは、映画の隠れた主人公。舞台の中心とも言えます。

リゾートのプールにありがちな、はしゃいだ要素は何もなく、ただ静かにそこにあるという圧倒的な存在感です。

名セリフが心に響く

ボソリと呟いたセリフが印象的だったりします。この映画を通して、あなたの心にも響くセリフは見つかるでしょうか。

 

「自分のやりたいようにする方がいいよ。それは大人も子どもも一緒だと思う。」

 

主人公の京子は、自分の思うがままに生きるアグレッシブな性格。母と娘を日本に置いて、タイで暮らしている女性です。

そんな母親に、娘はどこか不満を抱いています。と同時に甘えたい気持ちもあるという複雑な心境。

上手に甘えられないまま大人になると、人間ってちょっと屈折するのだろうか。

子どもがいても自分を貫いて生きている京子って、世間的には変わり者と思われがちだけど、私はちょっと羨ましくも感じます。

京子くらい自由に生きることが難しいとしても、子どもが成人したら、もう一度、自分だけの人生を生きてみるのもいいんじゃないかな。

『プール』を観て思うこと

暮らすようにゆったりと旅をしてみたい

時間や予定に追われない旅をしたいです。市場に行って食材を買って、料理して食べたり。ローカルのお店で食事したり。ガイドブックには載っていないような旅っていいなと思います。

コムロイという紙で出来た熱気球を飛ばすシーンが印象的です。暗闇にふわっとひかる光にお願い事をするお祭りがあるんだとか。

「高く高く上がるのよ。そして何もなくなる。」

飛ばした熱気球は、やがて燃え尽きるのがまるで魂のようだと言うビー。魂は最後は空に向かっていくというイメージは各国共通なのかな。

映画で観ているだけでも、心のデトックスも出来そうな感じのシーンです。

自由に生きるとは

自由に生きると言うと、好き勝手、わがままと誤解を生みやすいですよね。

本当の自由とは、自己責任で決断をしながら、自分の人生を生き切ることだと私は思います。

未曾有のとか、想定外みたいな大事件は、私が生きている短い間だけでも、いくつもありました。多分これからも。

そんな時に、心折れないように揺らぎながらも日々を生きる。

なんだか、人生もプールの水みたいなのがいいなって思いました。

 

『プール』2009年公開

のんびり

Haapy度

ためになる

ワクワク感

スリル感

 

『プール』2009年 日本

 

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