クロッキーってなんだかご存知ですか?絵を描かない人でもデッサンは聞いたことがありますよね。じっくり描くデッサンに対して、クロッキーはごく短い時間で動きや量感をとらえ、瞬間を描くトレーニングとも言えます。アスリートのトレーニングにあたるのがクロッキーです。今回は、イラストレーターの基礎力についてまとめました。
星の子プロダクション主催のクロッキー会に参加
星の子プロダクションとは
社名をご存知なくても、休日にお出かけした時に遊園地やショッピングモールで、誰でも一度は見かけたことがあると思うんです。似顔絵コーナー。
その似顔絵師さんを取りまとめているスタジオです。似顔絵スクールもやっています。月に1回か2回モデルさんを呼んで、クロッキー会が開催されているので参加してきました。みなさん、プロで活動されている方が多いクロッキー会なので、いい感じの緊張感がありました。描くぞー!
星の子プロダクションHP
10分ポーズが10回のクロッキー会
クロッキーは、短時間で描くものなので、1ポーズが10分間は比較的長い方になります。10分後にアラームが鳴ると、モデルさんがポーズを変えるので、また新しいポーズで描きはじめます。これを何回か繰り返していくのがクロッキー会です。
短いクロッキーは1分とか2分で描きあげることもあるので、短時間でポイントを抑えないといけません。迷っているとすぐ時間がきてポーズが変わってしまいます。
絵を描いているだけとは言え、結構ハードなんですよ。
10ポーズ描きあげたら、今日一日の自分の自信作を並べます。そして、順番に感想を話します。もし、ここが絵の学校だったら、ここで講師からの講評が入って、ここがいいとかここはこうした方がいいとか、そんなコメントが入ることがあります。
2時間で10ポーズ。受講料は1500円。お茶会つき。
こちらのクロッキー会は2時間で1500円です。クロッキー会終了後、お茶をしながら歓談して、最後に誰か一人をモデルにして似顔絵を描いて会は終了です。
絵描きだらけの集まりは、みんなシャイな人が多いから賑やかに盛り上がる訳ではないんですが、ほのぼのとして暖かくて、とても居心地がよかったです。初めてお会いした方々ばかりでしたが、今まで絵を描いていてよかったなあという素敵な時間を過ごしました。
今回私がモデルになってみなさんから似顔絵を描いていただきました。普段、イラストや似顔絵のお仕事をされている方々です。さすがプロです。これは10分間で仕上げた似顔絵です。
すごい嬉しいですね。描くことはあっても描かれることってないですから。それぞれ個性的なんですけれども、それぞれ似ています。
嬉しいことに似顔絵の原画もいただきました。みなさん、本当にありがとうございました。
似顔絵紹介












いただいた原画大切にしますね。ありがとうございます。
お名前のサインがわからなかった方、無記名ですみません。分かり次第記載しますね。
私も似顔絵も練習しておかないと次回のクロッキーで困っちゃいますね。
一言に絵とかイラストとか似顔絵と言っても、微妙にコツやノウハウが違うので、それぞれ勉強が必要です。
似顔絵は時間との勝負なので、少ない線で特徴をとらえていたり、なんとなくキャラクターが滲みでるような絵が描けることが条件だと思いました。
似顔絵は、1つの確立されたジャンルだと思います。
クロッキーはイラストレーターの基礎
絵が上手くなりたい人は必須
確かな画力を持つイラストレーターの方々は、見えないところで日々努力をしています。表には出ない地味な作業ですが、こういうことを淡々と積み重ねられる人が一流の方にはとても多いです。そして、確かな力があるので、仕事の対応力は抜群です。
これから、イラストレーターを目指す人は、表向きの派手な面だけでなく、裏でどのくらい地道な努力ができるのか一度考えた方がいいと思います。なぜならば、長く活動するためには絶対的に必要なスキルだからです。手先の技術だけでなく、精神論的にも。
クロッキーやデッサンは、どんな絵柄の絵を描こうが共通するスキルなので、日々鍛錬しましょう。上手く描けない日もあります。上手く描こうとするほど下手になってがっかりすることもあります。
でも、できれば毎日やりましょう。続けたら、少しづつでも上達するはずです。
クロッキーに必要なもの
画材はクロッキー帳など好みの紙と鉛筆。またはペンや絵の具、筆ペンなど好みの画材。練り消し。このくらいがあれば十分です。
また、最近ではiPad ProにProcreate(プロクリエイト)というアプリを入れてデジタルでクロッキーをする人もいます。
私は今回、Procreateでデジタルでのクロッキーに初調整しました。
Procreate(プロクリエイト)とは
Procreateは、スケッチやイラストレーションなど、絵を描くことに特化したアプリです。有料のアプリになりますが、AdobePhotoshopなどのソフトに比べると安価で、購入しやすいです。第一線のプロも使用しているアプリなので、信頼性は高く、実務でも活用できます。
すでに仕事で使用している方に伺ったところ、ワークフローが減って、作業時間が短縮されたそうです。
Procreateを使いこなして、わたしも通常の仕事にも活用したいです。
Procreate 価格 1200円
Procreateでのクロッキーとアナログの違い
まず、iPad Proの場合、モデルさんのポーズが変わるたびに紙を取り替える必要がありません。レイヤーを切り替えるだけで次のポーズが描けます。
画材もツールの切り替えだけなので、様々な画材を持ち歩く必要がありません。
Procreateは、絵を描くことに特化したアプリで第一線のプロも仕事で使用しているアプリです。描き出す線は、アナログの線と遜色ないのが凄い点です。
たまに、大きく描きすぎて、モデルさんの頭が入らないよ、みたいなミスをすることがあります。デジタルなら、少し縮小してスペースを作ることも可能です。ちょっとずるいですけれども。
ちなみに紙に描くときは、レイアウトを計算して描けるように指導されるはずです。本来は、一発勝負でレイアウトを決められる能力がある方がいいと思います。でも、まあ、テクノロジーと寄り添うのもありかもしれないです。
敷居を下げることで、絵を楽しむ人が増えるのはいいことだと思います。
また、絵を描いていく様子をムービーに書き出すことができるのが面白いです。タイムラプスと言ってコマ撮りアニメのように簡単に動画が作れます。いくつかのクロッキーを動画にしてYouTubeにアップして見ました。
動画編集ソフトのi Moveも使ってみましたが、まだ使いこなせていなくて、天地が切れてしまいましたが、その辺はまたいずれ深掘りを…。
今回のモデルさんは帽子がとてもおしゃれだったんですが、動画では、ことごとく頭が切れました。
いらっしゃるモデルさんは色々
絵のモデルさんというと女性のヌードモデルとすぐ思う人がいると思うのですが、実は様々です。
老若男女、洋服ありなし、衣装も、和服だったり、ファッション系だったり、ダンサーの衣装だったり。体型も細い人からしっかりした人、筋肉がきれな人など。どんな体も絵描くと面白さが違うので、いわゆる理想的な形の体以外の美しさを発見できたりします。
ヌードの方が初心者には描きやすいと私は思います。着衣と言って洋服を着たモデルさんは、初心者は洋服に惑われれて骨格が描けていないことがあります。表面だけを追ってしまうんですね。
いいクロッキーとは
プロのクロッキーは、服を着ていようが着ていまいが、骨格を大事にして描いています。服の中の骨格を見通して、物事を大きくとらえることが重要です。
着衣クロッキーは、トレーニングになります。細部に気をとらわれすぎると、全体的な迫力に欠けるものが出来上がります。
いいなあと思うクロッキーは、線に迷いがなく、ダイナミックに全体をとらえているものです。さらに自分の味まで出せたら、クロッキーというよりアートとして販売ができるようなものもあります。
私が目指しているクロッキーはそういうレベルのクロッキーです。いずれ描けるようになりたいです。
【まとめ】今回のクロッキー作品 いずれも10分ポーズ
線に迷いすぎて勢いがなく、イマイチなのもありますが、記録として残します。流れるような線を身に付けたいので、クロッキーは継続します。
骨ばった感じが綺麗で、絵描きが描きたいポーズを知っているモデルさん。大好評でした。長時間ありがとうございました。
個人的に顎の骨のラインと手の筋張った感じが好きな線でした。