東京都が実験的に無料のテレワークオフィスを解放しているというので早速使ってみました。感想をまとめます。
TOKYOテレワーク・モデルオフィス東久留米に行ってみた
利用までの流れ
- 事前に公式サイトから利用者登録
- オンラインで予約
- 利用初日、受付でカードを作る(身分証明書の定時が必要)
- 検温と消毒
- ワークスペースを利用する
- アンケートに答える(初回のみ)
事前に公式サイトから、利用登録が必要です。
初回は受付で軽く説明があり、身分証明書の提示をして会員カードを作ってもらいます。今後利用するときは、入館時に受付でカードを提示することになります。
予約したエリアの席で時間内、自由に作業をすることが可能です。
3つのエリアの解説
作業が出来る席の種類は主に3つ。広いワンフロアがパーテーションで仕切られています。
パーソナルワークスペース、オープンワークスペース、イノベーションワークスペースというエリアに分かれています。
東久留米の拠点は、最大席数は57席と公開されていますが、実際に行ってみたところひと席ごとに間引き利用となっていたので、実際は半分くらいの席数かもしれません。満席でゴミゴミした感じではありませんでした。
1.パーソナルワークスペース
パーソナルワークスペースは、文字通り周囲三方を高めの壁で囲まれた席で個室感があります。
私が利用した東久留米オフィスでは3席しかブースがないため、早めに予約が埋まってしまう感じでした。周囲の視線が遮断されるのでより機密性が高い席です。
実際に利用してみたのですが、程よい閉鎖感がとても落ち着きます。目から入ってくる情報が限定されるので気が散りにくいです。
椅子はソファーですが適度な硬さでいい感じでした。
2.オープンワークスペース
オープンワークスペースは、オープンと言いつつも各席ごとに仕切りがあるので、向かいの人や隣の人が気にならない環境です。机の幅も十分あります。席の場所は予約時に決まるのではなく、空いている好きな席が使えます。モニターが設置されている席もあります。電源がしっかり4口あるのがうれしいです。
元々の一人分のスペースは広めですが、ソーシャルディスタンスで席は1つづつ間引きされているので、さらに広く感じます。机は幅も奥行きも十分にあります。ノートPCを開いても手間にA5の手帳を余裕で広げられる広さがあります。
3.イノベーションワークスペース
イノベーションワークスペースは、予約した人が自由に使える席です。ハイカウンターの席やソファー席があるので、気分を変えて作業をしたい時にいい感じです。一部席は食事と通話も可能です。席ごとにアイコン表示があるので、確認してください。
会議室とテレフォンブースもある
また、6〜8名で使える会議室があります。会議室は1日1時間までの利用が可能です。事前にオンラインから予約が必要です。利用者登録している人が代表して予約すれば、会議室を使う同伴者は個別に登録しなくても入館可能です。
また、電話をかけたりWeb会議に使える個室の防音のテレフォンブースもあります。
TOKYOテレワーク・モデルオフィスの設備は?
- wi-fi(無料)
- 複合機機
- シュレッダー
- ロッカー(無料)
- 電源
- 各種ケーブル類
- モニター
- 文具の貸し出し
- 給湯器(コーヒー、紅茶、煎茶、お湯、水)
- テレフォンブース(1名用、2名用)
- アロマデュヒューザー
- テレワークに関する情報資料や書籍
必要な物は十分に揃っていて、逆に言うと無駄な物はない環境です。特に困ることはありませんでした。
オープンワークスペースにはモニターのある席とない席があります。席は来た順に選べるので、どうしてもモニターのある席がいい方は、朝一番でオフィスに行くといいのかも。HDMIケーブルも完備です。
机の上の電源は一人あたり4口もあったので、Macをつなぎつつ周辺機器も充電することが可能でした。
給湯器ではコーヒーや紅茶などが飲み放題。席での食事は出来ませんが飲み物は持ち込むことが可能です。紅茶、コーヒー、煎茶のホットとアイスが選べて飲み放題です。
意外だったのがアロマ。写真ではなんの機械かわからない感じですがアロマデュヒューザーです。仕事がはかどるという香りが炊かれています。確かに室内は、ほのかにいい香りがします。
コピーだけでなくスキャンも出来る複合機も使うことができます。コピーは無料で使うことができました。席からプリントアウトも可能です。利用の際は受付に一声かける必要があります。
オフィス仕様のシュレッダーも完備です。
テレワーク関連の本や、資料が揃っています。
荷物を入れるロッカーも完備。鍵付きで無料です。
そもそもTOKYOテレワーク・モデルオフィスとは
東京都が期間限定で設置している無料のテレワークオフィスです。都内に3拠点の施設があります。モデルオフィスというだけあって試験的な試みと思われます。予定では年度内で終了の事業です。
2020年コロナの影響で突然に自宅で仕事をすることになった会社員の方も多いかと思いますが、落ち着いて仕事の出来る環境を短期的に必要としている方にはいいのではないでしょうか。
TOKYOテレワーク・モデルオフィスの利用ルール
- 館内は禁煙です。飲酒ももちろん不可です。
- 一時的な外出は可能ですが、長時間の離席は避けましょう。
- 自分が利用している席には利用中の札をおきましょう。
- 周囲の迷惑になる音には配慮して利用しましょう。
- 自分の席での食事は出来ません。(飲み物は可能)軽食をとることが出来る席も一部あります。
各席にもルールについて書いたプレートが置かれているのでご確認ください。
TOKYOテレワーク・モデルオフィスの利用対象者
利用対象者は都内在住または在勤の人です。テレワークに切り替えた会社員だけでなく、私のような個人事業主やフリーランスの方も利用が可能なのがありがたいです。
子連れでは利用出来ません。
会議室があり1日あたり予約の上で1時間利用が可能です。会議室は1名登録者がいれば、定員まではゲスト利用が可能です。
TOKYOテレワーク・モデルオフィスの登録方法
まずは、WEBより利用登録が必要です。記入事項は一般的なもので複雑ではありません。
気になる方はこちらのページより利用登録をしてください。
TOKYOテレワーク・モデルオフィスの予約方法は?
マイページにログインして、オンライン予約をしましょう。予約にはいくつかルールがあります。
例えば、
- 14日先までの予約が可能
- 1度に予約出来るのは、ひと枠4時間まで(4時間を超える場合は、もうひと枠あらためて予約する)
6件まで予約出来る。予約上限が4件に変更になりました(2021/4/1より)- 空きがあれば当日直接訪問しても利用できる
私の場合、お試し気分で利用してみましたが大変快適だったので、次回の予約をすぐしました。
予約した日が都合が悪い場合は、オンラインからキャンセルも可能です。
オフィスの空き状況については、自分でこまめに予約サイトを確認する必要があります。
一度の予約作業で押さえられる枠は4時間までなのですが、空きさえあれば連続予約することも可能です。
TOKYOテレワーク・モデルオフィスの場所
府中、国立、東久留米の3拠点です。いずれも駅前にあるためアクセス良好です。
TOKYOテレワーク・モデルオフィス府中オフィス
〒183-0055 東京都府中市府中町1丁目14−1−1 朝日生命府中ビル
TOKYOテレワーク・モデルオフィス国立オフィス
〒186-0002 東京都国立市東1丁目15−12 国立東加賀屋ビル
TOKYOテレワーク・モデルオフィス東久留米オフィス
〒203-0014 東京都東久留米市東本町1−13 ウィステリアMFビル3F
東京西部に拠点が固まっているのは、比較的民間の施設が少ない地域だからとのこと。
東京都のTOKYOテレワークという、テレワークが出来る場所が検索出来るアプリがあるので調べてみました。確かに都心にはたくさんの作業スペースがあるように感じます。
TOKYOテレワーク・モデルオフィスはいつまで使えるの
2020年7月20日に開設され、2021年3月31日まで開設される予定の施設です。民間企業のパソナが受託運営している事業です。
コロナ対策の一環なのかも知れませんが、年度内で終了予定なのが残念ですね。コロナの状況によっては、延長の措置がされるといいなと思います。
2021年4月1日以降も利用可能となりました。一部利用規約が変更となっています。最新の規約はこちらを確認してください。
TOKYOテレワーク・モデルオフィス感想
集中出来るかどうか
個人的な感想ですが、とても集中できる環境でした。
カフェで作業と違い大きな声でおしゃべりしている人はいないけれども、適度な人の気配と作業の音があるのが逆に落ち着きます。館内はさりげないBGMが流れています。
作業している机は個室ではないですが歩き回っている人もいないため、周りに人がいてもあまり気になりません。通路も広めです。
たまに環境を変えて仕事すると気分転換になります。テレワークオフィスで作業環境を見直すヒントももらいました。
メリット
無料である。これにつきます。登録料も利用料もかかりません。企業が運営している一部のコワーキングスペースを除けば、だいたい時間単位で利用料を支払うのが普通ですよね。
TOKYOテレワーク・モデルオフィスは、事前登録こそ必要ですが審査等は特にありませんので、都内で働く方なら実質誰でも利用が可能です。
仕事を目的に来ている人ばかりなので、静かな環境で落ち着きます。
プリントやスキャンが出来る複合機もありますし、お茶も用意されているのがありがたいです。
デメリット
- 拠点が少ない(府中、国立、東久留米のみ)
- 営業時間は9:00〜19:00で、早朝、夜間、週末は使えない
- 利用前に予約が必要(空きがある場合は、当日利用も可)
- 期間限定の事業であること(2020年7月20日〜2021年3月31日まで)
オフィス内の環境については、申し分ないと感じました。逆に短期間で終了してしまう事業なのが残念な感じです。無料が無理でも格安で利用が出来るとありがたいなあ。コワーキングスペースに行くために都心に行くのはちょっと気乗りしない今だからこそ、郊外の働くスペースがあることに意味を感じます。
TOKYOテレワーク・モデルオフィスは快適か?
結論を言うと、とても快適でした。初回は軽い見学気分で利用してみたのですが、結果的に継続して利用させていただいています。
特に急にリモートワークの環境を整える必要がある方や企業にとっては費用もかからないし、試験的にテレワークを導入してみるのに便利な施設ではないでしょうか。リモートワーク環境のイメージがつかめない方へのモデルルーム的役割もしている施設だと思います。
環境を整えることにより、出社しなくても仕事は可能だということを体感できます。
ご興味ある方は公式サイトから登録や予約してみてください。空きさえあれば即利用が可能です。
TOKYOテレワーク・モデルオフィス公式サイト